学院長挨拶
公立若狭高等看護学院は、1990年に福井県嶺南地域で活躍する看護師を育成するために、地元自治体(小浜市、若狭町、おおい町、美浜町)による病院組合の事業として設立されました。そのため隣接する杉田玄白記念公立小浜病院をはじめとして、近隣の医療機関、介護福祉施設等と連携して学生への教育・実習などを提供できる恵まれた環境にあります。2024年3月には第32期生が卒業しました。この間、本学院で学んだ835名が卒業し、県内外の様々な職場で活躍を続けております。杉田玄白記念公立小浜病院の師長、また専門的な認定看護師の資格を取得し地域医療の牽引役として活躍している卒業生、さらにより多くの地域住民の健康を守るために活動している保健師など、嶺南・若狭地域住民の健康を支えているのが皆さんの先輩たちです。
本学院の教育理念の中には、若狭地域の保健・医療・福祉の向上に貢献する人材を育成するという高等看護学院としての本来の目的と同時に、豊かな人間性に満ちた人材を育てることも謳っております。皆さんが学院の3年間の講義や実習をとおして、修得すべき知識や能力はたくさんありますが、同時に学院で学ぶ3年間に、患者さん・ご家族、同期の仲間や教員との関わりのなかで一人の人間として成長することも重要です。卒業式を迎えた時に、人としての成長を実感し楽しい充実した3年間であったと笑顔で振り返ることができるよう私たち職員一同サポートしてまいりたいと思います。皆さんがそれぞれの夢を実現できるよう、日々の学習に加え、併設の杉田玄白記念公立小浜病院・介護老人保健施設アクール若狭等の臨地実習を有効に活用し、仲間を大切に一人前の看護師を目指し励んでいただけたらと思います。(2024年11月1日)
学院長 菅野 元喜
すがの もとき/1985年京都大学医学部卒業 卒業後京都大学外科学教室入局。北野病院・国立京都病院を経て1990年より京都大学大学院に進学、生体肝移植の立ち上げに参画。1994年からは小倉記念病院に移り低侵襲内視鏡手術を開始、2006年より杉田玄白記念公立小浜病院に異動となり内視鏡手術の普及に従事、2024年11月学院長就任。現在に至る。
教育理念
人間の生命と尊厳を尊重することを基本に、今ある自己を認め、対象を深く理解するための姿勢を育み、主体性と共感的態度を持ち合わせた豊かな人間性に満ちた人材を育成する。
これらを基盤として、看護実践に関する総合的な基本的能力を養成し、看護の社会的機能を担い、若狭地域の保健・医療・福祉の向上に貢献する人材を育成する。
教育目的
看護に必要な知識・技術を教授するとともに、人として成長し続ける力を身につけることのできる教育を行う。また、主体的、継続的に学習する態度を育み、若狭地域の保健・医療・福祉の向上に貢献できる看護の実践者を育成する。
教育目標(ディプロマ・ポリシー)
- 専門職業人としての倫理に基づいて、行動できる。
- 人間の多様な価値観を尊重し、他者との関わりから自己を振り返り、対象に応じた人間関係を築くことができる。
- 地域で生活する人々の健康の保持増進、疾病の予防、健康の回復にかかわる看護を、健康や障がいの状態に応じて実践することができる。
- 人間を身体的・精神的・社会的な側面から統合的にとらえ、科学的思考に基づいた臨床判断を行い、看護を実践することができる。
- 保健・医療・福祉チームの一員として看護の責務と多職種の役割を理解し連携・協働することができる。
- 社会情勢に関心を向け、保健・医療・福祉のニーズに対応できるよう、最新の知識・技術を自ら学び続けることができる。